

DATA
建て替えか、水回りのリフォームか。
冬になると、スリッパや靴下を履いていても伝わる床の冷たさ。
しんと冷え込むお風呂や廊下に触れるたび、この先の暮らしを思い描くと心が揺らぎました。
「家をあたたかくしたい」
――その想いが、断熱リノベーションへの第一歩となりました。
・冬の底冷えや夏の蒸し暑さをなくし、一年中快適に暮らしたい
・家族が自然と集まり、心地よく過ごせる場所がほしい
・思い出の詰まった家を壊さずに、大切に活かしたい
・必要な性能はしっかり高め、安心して暮らせる家にしたい
・親から子へ、そして孫へと受け継いでいける住まいにしたい
かつての住まいは、田の字型の間取りに縛られ、生活スタイルを合わせるしかない不自由さがありました。
アルミサッシの窓からは冷気が伝わり、熱を蓄えない断熱材では冬になると家全体が底冷え。
足元はクッションフロアでひんやりし、湿度を調整できないクロスの壁は、どこか息苦しさを感じさせていました。
今回の断熱リノベーションでは、
ご家族の「価値観」に焦点を当て、暮らし方に寄り添う自由な間取り。
窓には高性能樹脂窓 APW330 を採用し、冬もやさしくあたたかさを保つ蓄熱型の断熱材を。
素足で歩きたくなる無垢の床、そして呼吸するように湿度を整えるスペイン漆喰の壁。
思い出をそのままに、心と体をやさしく包み込む新しい暮らしが始まっています。





今回、私たちが断熱リノベーションに決めたのには、想いの詰まった思い出一杯の家を少しでも感じたまま快適に過ごしたい!!という気持ちが強かったからです。
最初は、建て替えか水廻りのリフォームを考えていましたが、リフォームの場合、今の家のクオリティーのままでは、冬のお風呂場や廊下がとても寒く、この先私たちが何十年も生活し続けていけるのだろうか?という疑問もありました。
家族で話し合う中で、父が20第の頃に建てた家の思い出話を聞きました。当時、大工さんと話しながら、時間のある時は手伝いをし、自ら家造りに携わり、父の友だちから屋根の一部に使用する銅板を加工し用意をしてもらったことなど…母からは、父と結婚した時はすでに家は完成していて、周りにまだ家があまりなく、父が不在の時は外の少しの物音にも驚き、父の帰りを待っていたこと。2人で愛情をもって私たち姉弟を育て、「いつでもどこでも家族みんな一緒」な仲良し家族が築けたことなどを聞きました。
それから、父や母からの家での思い出、また私自身が家族と過ごしてきた思い出が、なにかとても大切なことのように思えてきました。そして、その想いでを家と共に父母~私たち~子どもたちへの世代へと紡いでいけるのであればこれほど幸せな事はないのでは!?とも感じていきました。
こうした中で、一番の方法は、建て替えでもなく、寒さなどの住環境は変わらず見た目や設備だけを新しくするリフォームでもない、屋根や柱、基礎等の残せる所は残したまま、その上、冬の寒さ等が改善され快適に過ごせる断熱リノベーションこそが、家と家族の思い出も未来へ紡いでいける方法だ!!という結論に至りました。
実際に解体の際は、建て替えであれば重機で一気にバラバラに解体され、今までの思い出も共になくなる様な寂しい気持ちだけが残ったかもしれません。
しかし、屋根と柱と基礎を残す断熱リノベーションでは、解体屋さんの手で解体して下さりました。解体屋さんが毎日汗を流しながら1つ1つの部分を丁寧に解体してくださった事により、少しの寂しさはありましたが、家の全容を目で見て感じることができました。全て解体し終わった時には、1つ1つの梁などを見て、当時の大工さんが心を込めて家造りをしてくださっただろうと想像することができました。
そして、家の中を見上げた瞬間、スケールの大きさを感じ、「家にも命が宿っているんだ」という何とも言葉では言い表せない気持ちになりました。それと同時に、父や母、そして家にも守られてきたんだな~…という今までの感謝の想いが心から湧き出て自然と涙があふれ出す…という不思議な感覚に包まれました。
解体後は、新築とちがい傷んでいる箇所を補修していく事は、とても手間がかかる事だと見ていても感じました。
特に、既存の柱を抜いたり、梁を付け足す場面は、「人の手で実際にこんな事ができるんだ~!」と、大工さんたちの匠技に感動しきりでした。
この様に、解体の時には昔を想い出すことができ、そこにちょっぴりの切なさと感謝の気持ちが溢れだす。
着工してからは、手間ひまをかけて丁寧に丁寧に補強をして下さいながら新しく生まれ変わっていく家を見て、新鮮で完成が楽しみでワクワクした気持ちになる…。
単なる家造りで!?と思われるかもしれませんが、(アイスタイルさんとの家造りだったことも大きいです)本当に、一度にさまざまな感情に触れ、心を躍らせる最高の家造りであったと思います。これは、断熱リノベーションだからこそ経験できたことだと感じました。